石狩湾新港LNG新火力発電(北電)の工事現場視察

月曜日の午前は5区補選の打ち合わせや会議が続きましたが、上京までの数時間を縫って、石狩湾新港に建設中のコンバインドサイクル方式のLNG新型火力発電所を視察しました。

元々、農水省技監(農業土木技術系の官僚)だった私は、とにかく現場ならではの 空気が好きで、新技術に触れるとワクワクします。技術の革新は目覚ましく進んでいますが、技術者と言葉を交わすと昔の血が騒ぎます。国際情勢や国内事情に対応できる生きた政策をつくるためには、 とにかく色んな現場を歩いて見ることが肝心だと常日頃より考え、実践しています。

石狩湾新港は、遮るもののない強風が吹きさらす砂上の平地で、冬季には工事が中断され、 春を待っての再開となります。今回の視察も、雪が溶けるのを待って、ようやく本日実現。 生憎の悪天候でしたが、発電所の土木工事や取排水設備の基礎杭打設、地下40mの立坑や 国内最大級23万キロリットル、高さ60mのLNGタンクの内部に入って敷設現場などを 見せていただくことができました。

建設中のLNGタンク内に入ることができたのは初めてで、大変貴重な経験です。パテントの技術流出を防ぐため、内部は撮影禁止となっており、様子をお見せできない のが残念ですが、直径90mの巨大な構造物の基礎コンクリートを一夜にして流し込んだ との事。均一性を保つためですが、この規模の床面積で、で24時間以内に一気に コンクリートを流し込む工事は、道内ではこれまで事例がないそうです。

昨年8月から本格着工し、来年2019年2月に本格稼働予定とのこと。原発事故後、老朽火力をフル稼働しながら、電力需要のピークを迎える北海道の冬を 乗り切り続けていますので、約60万kwの大型火力の稼働に大きな注目と期待が高まっています。

―優れた環境特性(燃焼時にSOxやばい塵が発生しない)
―ガスタービンを回転させた排熱で蒸気タービンをまわすコンバインドサイクル発電方式
―電源の多様化
―優れた運用性(既存火力に比べて起動時間も短く、安定性が高い)

発電所をつくるというのは、まさに一大プロジェクトだということを改めて感じました。
藪所長をはじめ、北電の皆さん、現場でご対応いただいた技術者の皆さん、 本当にありがとうございました。
エネルギーミックスや北海道のエネルギー需給政策、系統運用を考える上で、 大変参考になりました。