2020.05.26 第26回永田町子ども未来会議(議員間ブレスト)

ソーシャルディスタンディングと換気に留意しながら、久しぶりに #永田町子ども未来会議 を再開致しました。 過密を避けるため、当日は国会議員メンバー中心のブレインストーミングを行いました。

冒頭、この間の新型コロナウィルス関連の緊急要請とその対応状況、補正予算における医療的ケア児関連措置、 今後の課題についての共有報告の後を行いました。 内容については、関連資料類の添付をもって共有させていただきます。

【ブレインストーミング用配布資料】
第26回永田町子ども未来会議次第
第26回永田町子ども未来会議-補足資料

厚生労働大臣への要請書
菅官房長官加藤大臣への緊急要請
加藤大臣への要望

これらへの対応状況資料
[一次補正・二次補正資料の医療的ケア児関連部分と、厚労省の最新の事務連絡]
事務連絡:医療的ケアを必要とする児童への対応について
第二次補正予算障害保健福祉部(令和2年度)
特別支援学校等の臨時休業に伴う放課後等デイサービス支援等事業(令和2年度)
障害福祉サービス等の衛生管理体制確保支援等事業
令和2度厚生労働省第二次補正予算(案)概要

続いて、本題である「2021年度障害福祉報酬改定に向けた議論」を行ないました。

前田浩利先生より、医療的ケア児の判定基準確立のための厚労科研費研究の概要報告と新スコア案についてご説明をいただきました。 現時点においては、厚労省の最終の科研費報告書がまだ公表されていないため、 資料類や議員間の意見交換の内容については、公開できる状況となるまで伏せさせて頂きます。

多岐にわたる質疑や意見を交わす中で、医療的ケア児への新型コロナの特別なリスクは散見されるかという重要なテーマが提起され、前田先生より日本小児科学会による最新の医学的知見の一部が紹介されました。資料(日本小児科学会コロナ医学的見地)

・小児に関しては、新型コロナはほとんど重症化しない。中国などでもほとんどが家族内クラスターによる感染であり、 外国でも幼稚園、保育園でのクラスター症例はほとんどない。 少なくとも保育園や小学校などは、閉鎖の意味がない。 中高生に関しては十分なエビデンスがないので現状ではわからない。

・むしろ逆に、医師や看護師など、医療者のお母さんが仕事を休むことによって、 死亡者率が上がっているという報告も海外論文で出ている。

・今回、東京での医療的ケア児の感染はゼロ、大阪は1人だが既に回復している。 最大のピーク時でも、子どもは7人しか発症していない。

・新型コロナウィルスが、呼吸そのものをターゲットとしているのではなく、 血管を傷つけているだろうという最新知見もある。 重症の肺炎になっている感染者の多くは、糖尿病や高血圧などの基礎疾患を持つ血管が悪い人だと 診断した医者のネットワークでは話が出ている。 もともと人口呼吸器がついている子どもたちは、あまりリスクが高くないという傾向がある。

・今後の課題となっているが、親が感染した場合の医療的ケア児の預かり先が現実的にはないという問題について、  「在宅診療医が家でみるしかない」という選択の意味のひとつとして、 もしお母さんがかかっていても、医療的ケアに限らず、子どもはあまり重症化しないので、 早期に家庭内でアビガンで押さえ込み、親を重症化させないことが最重要だと考えている。

【今後の検証課題】

一斉休校の妥当性もさることながら、母子でずっと家にいるしかないことによる メンタルヘルス問題の方がより重大な影響を与えるのではないかという意見もでました。 小児に対する感染影響については、今後の第二波に備えて、疫学データの蓄積や海外事例とともにしっかりと 検証が必要であり、永田町子ども未来会議としても発信して参ります。

次回、6月以降の開催スケジュールと方向性 コロナ感染拡大で、厚労省の検討スケジュールそのものも中断されていましたが、 遠くないうちに検討チームによる団体ヒアリングが始まる見通しです。 今回のブレストでは、ざっくばらんな意見交換を行なうことができ、 6月中を目処として、#医療的ケア児新基準確立 を軸とする『永田町子ども未来会議提言2020』のとりまとめに向け、 ピッチを上げて議論していくことを確認しました。 緊急事態宣言は解除となりましたが、とりわけ東京ではまだ予断を許さない状況が続いております。 当面、傍聴参加は中止する形で開催せざるを得ないという点についても確認致しました。 今後の議論状況については、公開できる範囲とはなりますが、できる限りリアルタイムにご報告して参ります。

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