今の自民党はサラリーマンみたい=亀井静香語録=

今の自民党はサラリーマンみたいなね、夢がないです。こんなのは。
=亀井静香語録=

先日19日、全国各地、各党派の候補者からの応援要請やTV出演のハードスケジュールをおして、亀井静香先生が荒井さとし応援に駆けつけてくださいました。
かつては自民党にも籍をおき、数々の政局の中心を担い、日本政界を走り抜けた亀井先生は、この衆院選前に引退を表明。
「相棒がおらん」の言葉を残して政界を去られました。
東大合気道部の大先輩、後輩として、党派は違っても政治家として、また懐深い「人間・亀井静香」との長いつき合いから、多くの事を学ばせて頂いた間柄です。

応援演説で、安倍政権やいまの自民党に対する忸怩たる思いなど、
老獪な政治家だからこそ光る、味わい深い”亀井語録”の数々をお聞きし、今をいきる若い世代の政治家をはじめ、ぜひ多くの方にお読みいただきたいと思い、エッセンスを凝縮してご紹介致します。

☆演説の動画はこちらからご覧いただけます。
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/402165

■以下、亀井先生の演説要旨

81歳になりました。私はいままで13回選挙をやりました。�ありがたいことに初出馬して以来、13回、一度も落とされんで参りました。
選挙中の本人の力はほんのわずかなんです。

簡単にいうと、選挙というのは理屈じゃない。
皆さん方がひとりひとりね、やったろうというのをどんどんどんどん。
まあ2〜3人声かけたらいいじゃろうというのでは負けちゃうんですよ。
それをおやりになるかどうかで、最後の日に票がでる。
これが現実じゃないかと思うんですね。

私は15年ちょっとで警察を脱走しまして、コレ(女性問題)でコレ(クビ)になったんじゃあありませんよ。(会場笑い)
こんな顔ですからね、有るはずがないですからね。

(警察を辞めて政治家になると決めて帰った)生まれ故郷でね、頭から塩かけられましたよ、何軒か。
塩かけることで、(地域の有力者の)議長に忠誠を示すんですよ。田舎ですから。広島3区ですけどね。朝早くから夜遅くまで、全戸まわりました。10万軒ぐらい回ったんじゃないかですかね。
人間よりも猪が多い田舎ですからね。家なんて、ほんのパラパラしかない。
最初は友達2人しかやってくれなかったんですよ。
最後は大軍のごとく、どんどんどんどん!!
都会に攻勢をかけて奇跡の当選。

この選挙、負ける訳にはいきません。��
私もかつて長い間、自民党におりましたよ。だけど、今の自民党は昔の自民党と全然違いますよ。今の自民党はね、まぁ、いわばサラリーマンみたいな。もう、総理総裁に誰も文句言わない。何も批判しないでしょう。ただおるだけですよ。じーっと大人しくしていて、おればね、副大臣にしてもらう、大臣にしてもらえるという、それが楽しみだけでやってるでしょう?今の自民党の議員っていうのは。昔とは全然違います。

昔はね、もう下克上ですよ。面白いですよ。
全然、党の幹部も恐れることなくやってきたんですけど、今の自民党はサラリーマンみたいなね、夢がないです。こんなのは。

荒井さとしさんはね、私、深い仲なんですよ。むかしから。盟友といってもいい。体は小さいけどね、全身火の玉のような、そういう男です。大変な政治的手腕がありますね、荒井さん。そのあとに大臣もやりました。今や中央政界では大物の一人ですね。

選挙が終わるとね、再編成に入りますよ、政界は。これは間違いない。まぁ自民党がどれだけ取るかです。今、大勝するとっているけれど、それはない。投票日が近づいてくるとどんどん変わってくるんです。50%近くの人がね、態度決めていないんですよ。この間の調査の時にはね。それが自民党を勝たせちゃいかんということで、ざーっと流れていくんです。

これが13回選挙をやった私の経験ですね。今度も恐らくマスコミが言っているような自民党圧勝ということはない。

マスコミが言っているような(自民党が)圧勝というのはね、これはね、自民党にとっては本当は迷惑な話なんです。これはホメ殺しみたいな話になっちゃう。だけれど、それをマスコミがやってくれてるんですからね。これはありがたいことです。野党にとってはありがたい話であって、そういう状態です。選挙の後は、怠惰になるでしょうね。

私は晋三総理は弟みたいに可愛がった男ですから。
当時は総裁選で彼は勝てそうもなかった。
ところが、世の中の状況が変わった。尖閣列島の問題とか北朝鮮とか、世の中が右の風が吹き始めた。そうすると晋三はどちらかといえば右っぽいところがあるますよね。派閥の力で彼は総裁になったんじゃないんですよ。風に乗って、総裁になって総理になっちゃったんですよ。二度目は。

新聞なんかはあんまり書かないことなんですが、真相はそういうことなんです。いろんな状況でガラガラと変わっていくわけですよ。
話があちこちに飛んでますけどね。

私は晋三というのは悪い男じゃないと思う。
可愛がっていましたしね。
しかし、いかんのは今や、トランプと組んじゃってイケイケどんどんになってますよ。彼と話もするんですけどね。私が言うことはわかってるんだけど、やることは違う。
やろうとしていることは、まあ、こんなこと言ったらおかしいけど強者の論理で進んでいってしまってますね。アメリカと一緒にやってれば何の心配もいらんみたいなね。これが自民党の空気ですから。

それに流されていってしまっているのが非常に残念です。
現実はそういう現実。自民党に勝たせちゃいけませんね。

原発にしても、こんなのやるのがいかれてますね。
民主党と国民新党の連立のときに福島第一原発の事故。
放射能は今もどんどん漏れている。
日本は地震列島で、それしか方法がないなら別だが、いかれている。
私は政治家ですけど日本一のバイオマスと太陽光発電の会社をやってますよ。私は理屈言うだけでは済まないの。実際やってしまわないとすまないの。
自然エネルギーに切り替えればいいじゃないですか??
何も原発に頼る必要はないですね。

北朝鮮の問題。
こないだ北海道かすめてね、ミサイル飛ばしたでしょう?
あれ、まだ実験だからまだ被害にならなかった。
しかし、実際に日本列島に飛んできたらどうするんですか。
アメリカには届かないんです。
日本には届く。これが厳然たる事実なんですよ。
だからトランプは、北朝鮮が暴発しても、アメリカは安全。
絶対、安全なんですよ。
だから北朝鮮に対して暴発しかねないようなことを平気でやるんですよ。今はそうでしょう?

オプションを準備してるっていいますね。
北朝鮮の金政権そのものを潰してしまおうということも、そのオプションの中に入っているわけですよ。
北朝鮮にしてみれば、自分たちの生存権を認めない。そういう行動に出てくれば、自分たちとしては黙っているわけにはいかないと、当たり前ですね。日本がやられたって同じでしょう。
存在を認めないという言い方をして、よその国がきちゃった場合は、
黙ってはいそうですか、という訳にはいかない。はっきりしてますね。

こないだも総理に電話でだけど、厳しいことを言ったんですけどね、
安倍自民党総理がトランプの背中にのって一緒になって北朝鮮に対して石油をとめかねないようなことを言って、その準備をするような事は
とんでもないことだと彼に言った。わかっちゃいるんだろうけど、アメリカに流されていっているのが現実。

そうしたらどういうことが起きるかというのは、
ミサイルが、今度は実験では済まなくなっちゃうんですよ。

果たしてやっつけてしまうというのもひとつの方法ですよね。現実にできるなら。
できますか?
出来るわけがないんですよ。

米軍がどんなに知恵だしても、何百というミサイルを既に配置しているんですよ、北朝鮮はね。
このボタンを押すいとまもなく、金を抹殺できますか?
私は現実論を言っているんです。
頭の中の体操じゃしょうがない。
ボタンを押したら、ミサイルはアメリカじゃなく韓国や日本に行くんですよ。そういうことにさせてはならんのですよ。
安全圏におる奴に采配させちゃいかんのですよ。
被害を受ける日本が、そういう立場で、北朝鮮に対してどう対応するか。

私は前から、総理も考え方に同意しているが、拉致問題の解決を協議の糸口にして、北朝鮮を話し合いの場に引きずり出す。

そして、もう核だ、ミサイルだのと、火遊びは凍結しろと。
そして拉致被害者は帰せと。
それをやれば、中国やロシアじゃなくて、もっと思い切った、国の援助してやると。これしかないですよ。

あの手この手で、北朝鮮が暴発しないことをやっていかねばならないと
荒井さんは私の考えに同調するだろうと思います。
「けしからん、けしからん」と言葉でたたくのは誰でもやれる。

相手の立場にたって、相手が納得する方法を提示していかないと解決方法にならないんですよ。
けしからんと口で非難するだけじゃ子どもでもやれる。

今から大変なときですが。
荒井さんは、私これ、長いつきあいですけどね。大変希有な政治家ですよ。今や中央では重きをなして。
恐らくこれから政界再編が選挙が終わったらすぐ起きますよ。
そのときにまさに、荒井さとしの出番。先生、出番だよ。
あんたが総大将でやればいいんだよ。
あとはろくなのがいないからな。
そうして日本を救ってくれ。

長文をお読みいただき、ありがとうございました。