2017.9.19 第16回永田町子ども未来会議（提言）
『永田町子ども未来会議 提言2017』をとりまとめ
9月19日、第16回目の永田町子ども未来会議を開き、この半年近く真剣議論を積み重ねてきた「提言2017」案について意見交換、会の総意を得て正式に提言を取りまとめました。
8月の内閣改造で、永田町子ども未来会議のメンバーが、政務の重要なポジションに就いています。野田聖子総務大臣、高木美智代厚労副大臣、そして宮川典子文科政務官が揃い踏みで出席。就任お祝いと職務への期待と激励を込めて、満場の拍手をお贈りしました。
座長役である私から、提言書の経緯や重点項目を説明し、永田町子ども未来会議を代表して、政務のお三方に提言書を手交。
厚労省と文科省の優秀な行政官の奮闘に大いに期待し、政治側もしっかりとバックアップしていく所存です。
《提言書巻頭より、抜粋》
○永田町子ども未来会議について
・2015年2月、障害児保育園ヘレンを視察。「東京都で医療的ケアが必要な重症心身障害児の受入れ可能な唯一の保育園である」と認識する。多方面にわたる制度の障壁が存在する事実に、時代に応じた新たな制度設計や既存制度の改正、拡充の必要性を痛感。野田聖子議員と荒井聰議員が協議の上、超党派勉強会発足。
・厚労省 村木次官（当時）、文科省前川審議官（当時）に趣旨を説明し、各省より主要メンバーの推薦を受け、国会議員と3府省（内閣、厚労、文科）及び医療的ケア児を支援するNPO関係者、在宅小児科医らによる合同勉強会発足。
○主な構成メンバー（順不同、敬称略）
野田 聖子 （自民党・衆） 宮川 典子 （自民党・衆）
木村 弥生 （自民党・衆） 高木 美智代（公明党・衆）
山本 博司 （公明党・参） 荒井 聰 （民進党・衆）
細野 豪志 （無所属・衆）
前田 浩利 医療法人財団はるたか会 理事長
駒崎 弘樹 認定NPO法人フローレンス 代表理事
戸枝 陽基 社会福祉法人むそう・ NPO ふわり 理事長
矢部 弘司 NPO法人ソーシャルデベロップメントジャパン 理事長小林 正幸 全国医療的ケア児者支援協議会 親の部会 部会長
事 務 局 東海林 和子（野田聖子事務所）
加藤 千穂（荒井聰事務所）
■最優先提言事項
1．昭和４６年の「大島分類」基準では、医療的ケア児は必要十分な医療保険福祉のサービスを利用することができない。医療依存度や見守り度などの医療的ケアを加味した新判定基準の確立が急務である。
2．平成３０年度障害福祉報酬改定において、医療的ケア児に関する新判定基準の導入並びに「医療的ケア児加算」新設が望ましい。間に合わない場合、移行までの経過的な措置として、重心児単価に匹敵・相当するような規模感で医療的ケア児に対する体制加算等を考慮することを切に要望する。
3．教育分野と医療・福祉の分野との役割分担や連携強化を図る。学校医・指導医と主治医それぞれの役割の整理、訪問看護ステーションの「居宅縛り」を見直し、義務教育における医療的ケアを診療報酬の対象とすることも含め検討を進めること。
そのためにも、ここにいるメンバーが解散総選挙に必ず勝って、
医療的ケア児に対する現場の支援体制が変わったことをご家族が確実に実感できる”第二ステージ”へと変革していこうと誓い合いました。
この場には様々な分野のプロフェッショナルが集結しています。
日本最先端の小児在宅医、医療や福祉、教育の行政官、社会赤字覚悟で医療的ケア児を預かる居場所を切り開いてきた社会起業家たち。そして医療的ケア児のママが史上初めて大臣に就任したことは、多くの人の希望と光を注いでいます。
今日参加した50人の後ろには、目には見えなくても、障害児者や家族の奮闘や涙や、前進しようとする思いがあります。
みんなの思いを徹底議論して、提言書に託しました。
■医療的ケア児関連の平成30年度予算概算要求について
《配付資料データ》
①厚労省・平成30年度障害福祉部概算要求
■今後について
・解散総選挙終了後に会議のご案内
・広く子どもに関するいくつかのテーマについて検討・ヒアリング
（小児脳脊髄液減少症の治療の現状について、
障害児支援の自治体間格差について 等）
■関連報道
9/19毎日新聞
「医療的ケア児：施設に報酬加算新設を…超党派議員ら提言へ」
https://mainichi.jp/articles/20170919/k00/00m/040/127000c
9/22ＮＨＫ ＮＥＷＳ ＷＥＢ
「医療的ケア日常的に必要な子ども支援で報酬加算へ」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170922/k10011151461000.html